城フェス vol.0 滝山城体験ツアーレポート

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城フェスvol.1 2013 in TOKYO を19時から控えた6月16日(日)、
実は朝から別プロジェクトが始動していました。
その名も「山城体験ツアー!」

城フェスでは、みなさんと山城へ行く機会をつくるのはもちろん、
山城デビューへの道もサポートしたいと考えています。
というわけで、山城初心者の2人をゲストに、
中井均先生と萩原さちこの4人で東京の名城・滝山城へ行ってきたのでした。

実は夜のイベントで撮って出し&座談会するという連動企画。
2人とも、慣れない取材形式にも対応してくださりありがとうございました。

 

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写真左/左から、萩原さちこ、ゲストの五藤大樹さん、ゲストの草島江梨子さん、中井均先生。
写真右/中井先生を隊長に、滝山城探検隊の出発です。

 

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さっそく現れた、巨大な横堀。滝山城の外郭ラインをぐるりと囲む、重要な防衛設備です。
一見、谷底のようですが、人工的に掘った空堀。つまり堀底に立っているということです。
「この土手のような土壁の上部は、曲輪と呼ばれる平坦地になっていて、
城兵はそこから、堀底の敵兵目がけて鉄砲で狙い撃ちするということ」という中井先生の解説に驚く2人です。
「城を歩くときは、攻め手の気持ちになるべし」という中井先生の心構えを受け、
さっそく堀底から曲輪へ這い上がるシミュレーションをしてみる五藤さん。
・・・「無理ですね(笑)」

 

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滝山城は公園として整備されているため歩きやすく、
しかし縄張(設計)の妙がわかりやすく読み取れる城でもあります。

くねくねと折れ曲がる道のりや、馬出しと呼ばれる謎の出っ張った土手のようなスペースが、
横矢掛り(側面攻撃)のためのしかけだと知り、「なるほど〜」と感心する2人。
中井先生の解説で、今まで見えなかった城の構造が、
すこしずつ想像できるようになってきたようです。

こんなふうに攻撃のしくみや防備の工夫が見えてくると、
なんの気なく歩いていた山道が恐ろしくなってきて、緊張感が高まってきます。
「自分ならどう攻めるか?」という中井先生のアドバイスを再び思い出して進む2人、
「死角がまったくないですね」と感想がこぼれます。
写真は、1列にならなければ通れない、掘り残してつくられた土橋という細い道。
なるほど、狙い撃ちの恰好の標的にあるわけですね。

 

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初めて見る縄張図、はじめは理解するのが難しいようでしたが、
目の前の遺構と照らし合わせていくことで、少しずつ解読できてきたようです。
「今見えている出っ張りがこの部分で、敵はこっちからしか侵入できないから、
城兵はこういう方向で攻撃するんだよ」という中井先生の解説を一生懸命追っていく2人。
ちなみに、先生イチオシの見どころ、三の丸先端の出っ張りの説明を受けているところです。

 

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中ノ丸に到着。背後には多摩川が流れ、天然の堀になっています。
城というのは、いかに自然条件をうまく生かすかがカギ。
ただやみくもに土木工事でトラップをしかければ堅固になる、というわけではありません。
地形を生かしつつ、自然条件をミックスさせて、
デメリットをカバーしつつ、メリットを最大限に生かしていくのですね。
城兵が効率よく守れるか、という点もポイントです。

 

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ここで、一段下の曲輪から谷底へ向かう茂みの中へ、中井先生が突入!
実はここには、大きな竪堀があるのです。
時期的に草木が生い茂り遺構がはっきり見えませんでしたが、
真の城マニアは、こうして時に草むらの中へ姿を消しつつ、遺構を確認していきます。

 

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この行為を城めぐり用語で「薮漕ぎ」と言います。
中井先生とプチ薮漕ぎができてご満悦の委員長です。

 

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中ノ丸と本丸は、曵き橋がかかっています。もちろんこの橋は後世につくられたもの。
この橋の下は、巨大な空堀ということですね。
得意の堀切ポーズで大きさを体感。堀切を全身で表現しています。角度も忠実なのがこだわりです。

 

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本丸では、桝形虎口について学びました。
桝形虎口とは、桝形という四角いスペースを利用して、三方向からの側面攻撃を受ける出入口のこと。
実際に攻め手と守り手になってシミュレーションしてみると、合理的な構造に納得です。
「実際にその場所に立ってみると、見え方も理解できるし、しくみがよくわかりますね」。

 

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知る人ぞ知る、「歴史読本」2007年5月号の再現(笑)

 

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五藤さんも、中ノ丸南の大堀切で堀切ポーズ!

 

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滝山城の最大の特徴は、二の丸を攻撃の要にしているところです。
さながら攻防のベースキャンプといったところ。
馬出しに馬出しを重ねたような執拗なほど複雑な構造で、敵を殲滅させる設計。
縄張図を見ながら、巧みな設計に追っていきます。

この城は北条氏照が大石氏から奪った後に拡充しているわけですが、
その遍歴がもっとも顕著なのが二の丸です。実にしつこい!
しかし、こんなに広大にしてしまってはたして守りきれるのか、という私の素朴な疑問も先生にぶつけつつ。。。

写真は、土橋で殲滅されるシーン。
ちなみにこのシーンの撮影、TAKE3でした(笑)

 

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こちらが冬に撮影した、同じアングルの土橋です。
山城は、草木が枯れ果てている頃がベストシーズンです。

 

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最後に、関東屈指といえるであろう、巨大な二の丸脇の空堀へ降りてみました。
だいぶ茂っていますが、スケールの大きさは一目瞭然!

 

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そして、急傾斜!!遺構を破壊しない程度に、実際に登ってみます。

 

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最後は堀底で堀切ポーズ!
中井先生がちゃんと箱堀(堀底がV字の薬研掘ではなく、堀底が台形の堀)を再現していて
さすがだなあ、と感動しました(笑)

 

ここで、今回の滝山城歩きは終了。
約2時間かけて歩きまわり、大満足の2人でした。
しかし!実は広大な滝山城のすべてをまわれていませんよ。
時期的に遺構がよく見えない部分もあったので、次は違う機会に訪れるのといいかもしれませんね。

 

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2人には、夜のイベントでの座談会に登壇してもらいました。
詳しい様子はこちらのイベントレポートをどうぞ。→

 

 

 

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実は滝山城の前に江戸城にも行きました。
この様子は…いずれ城フェスでご報告するかも。。お楽しみに!

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